雨上がりの眩しい光が降り注ぐ月曜日、寺カフェ「縁舎」の小さなオープニングプレイベントが行われました。

「縁舎」は、岐阜県揖斐郡揖斐川町谷汲、善立寺境内にある旧長瀬保育園（昭和２８年開園）の古い園舎を改修したカフェギャラリースペースです。ちょうど1年前の自粛期間をきっかけに、これまで温めていた想いを実現すべく着手しました。ひたすら掃除をし、ペンキを塗る日々の中、同時期にオンラインで始まった大阪の寺子屋「練心庵」主催の柳宗悦の読書会の存在を知りました。偶然の参加でしたが、ここで出会った柳の言葉に支えられ、その彼方に見える光に導かれるように縁舎の空間はうまれてきました。

読書会を主催してきた練心庵の釈大智さんと、柳宗悦を研究してきた浄謙恵照さん、この真宗僧侶のお二人が、縁舎の扉を開く場に立ち会ってくださいました。何とも不思議なご縁です。「春の落語会」と題したプレイベントは、定員２０名でしたが、この地域の初期の卒園生の方々であっという間に満員となりました。 ”おっ劫院こいんげ”こと浄謙恵照さんによる「寿限無」に始まり、釈大智さんによる落語と仏教のお話、そしてお二人の対談や即興での節談説教のパフォーマンス等、短い時間でしたが、素晴らしい時間となりました。

昭和２８年当初の入園式の写真など、昔の写真を展示しておりますが、そこに映る卒園生や今は亡き先代たちが心から泣いて笑って喜んでくれているように感じた一日でした。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。